古い家でのリフォームやDIYには、見えない危険が潜んでいます。それがアスベストです。微細な繊維を吸い込むだけで肺に深刻な影響を与えることがあり、とくに1970年代から2000年代初めに建てられた住宅では注意が必要です。正しい知識と安全対策を知り、作業前に確認することが、安心してリフォームを進める第一歩になります。
古い住宅は要注意!アスベストが使われやすい場所と見分け方
古い家をリフォームしたり、DIYで手を加えたりするとき、知らずに触ってしまうと危険なものがあります。それがアスベストです。アスベストは昔の建材に多く使われていて、とくに1970年代から2000年代初めに建てられた住宅では注意が必要です。ここでは、アスベストがどこに使われやすいのか、そして自分でもできる簡単な見分け方を紹介します。
アスベストが使われやすい場所
アスベストは、耐火性や断熱性、防音性に優れているため、住宅のさまざまな場所で使われてきました。屋根や外壁にはセメントと混ぜたスレート材やサイディングが使われ、内装では壁や天井の石こうボード、床にはビニルタイルが使用されることがありました。
煙突のセメント管や耐火の間仕切り材など、目立たない部分にも存在することがあります。古い住宅ほど、こうした建材が残っている可能性が高いのです。
自分でできる簡単な見分け方
壁や天井の表面だけでは、アスベストかどうか判断するのは難しいですが、いくつかのポイントで目安をつけることはできます。まず、建物の築年数を確認することが大切です。1970年代から2000年代初めに建てられた家は、アスベストが使われている可能性があると考えましょう。
また、壁の裏側や床の下などに板状や繊維状の素材がある場合は注意が必要です。
とくに表面が白っぽい板や灰色のセメント板、薄くて曲がる板は危険なことがあります。さらに、製造メーカーや品番がわかる場合は、過去のデータを参考に含有の有無を調べることも可能です。
DIYでの作業は命取り!?アスベストを扱うときの安全対策
アスベストを含む建材は、壊したり削ったりすると微細な繊維が空気中に飛び散ります。これを吸い込むと肺に深刻な病気を引き起こす可能性があるため、DIYでの作業は非常に危険です。ここでは、自分で作業するときに守るべき安全対策について解説します。
作業の前に必ず調べる
DIYを始める前には、必ずその部分の建材がアスベストを含んでいないかを確認します。
設計図や施工記録があれば、建材の種類や製造年をチェックしましょう。目視で確認するだけでも、吹き付け材や保温材など、飛散性の高い建材がないかを確認することができます。不明な場合は、専門業者に依頼して分析してもらうのが安全です。自己判断で触ることは絶対に避けてください。
作業中の飛散防止
どうしても作業を行う場合は、建材を壊さないことが基本です。切断や削り取りは避け、原形のまま扱うことが大切です。作業中は防じんマスクや保護服、手袋を必ず着用し、粉じんを吸い込まないようにします。作業場所はビニールシートで覆い、ほかの部屋や外に粉が飛ばないようにすることも重要です。また、電動工具を使うと粉じんが大量に飛ぶため、DIYでは絶対に使用しないでください。
作業の中止と専門家への相談
作業中にアスベストが疑われる建材を発見した場合は、すぐに作業を中止し、その場から離れてください。その後は専門業者に連絡し、指示に従うことが安全です。無理に自分で処理すると、自分だけでなく家族や近隣の人にも影響が出る危険があります。リフォームや解体を行う際は、必ず資格を持つ専門家に相談しましょう。
廃棄・後片付けまで油断禁物!安全に処理するためのポイント
アスベストは、処理や廃棄の段階でも飛散させないことが何より重要です。除去や封じ込め作業を終えた後も、適切に片付けないと健康リスクが残るため、最後まで注意が必要です。
廃棄の方法
アスベストを含む建材や作業で出たゴミは、通常の家庭ゴミとして処分してはいけません。
二重のビニール袋に入れ、アスベスト廃棄物と明示して廃棄します。自治体によっては、専門業者を通じて処分することが義務付けられている場合もあります。放置したり、適切に処理しなかったりすると、粉じんが飛び散り、自宅だけでなく周囲にも影響を与えることがあります。
専門業者に任せる
量が多い場合や飛散性の高い建材を扱う場合は、除去や封じ込め工事を専門業者に依頼するのが基本です。除去は建材を完全に撤去する方法で、費用は1平方メートルあたり2万~8万円程度が目安です。封じ込めは建材をそのまま閉じ込める方法で、費用はやや抑えられますが、定期的な点検が必要です。業者を選ぶ際は、資格や実績、作業内容の説明が明確であるかを確認してください。安すぎる業者には注意が必要です。
安全確認の習慣
作業や廃棄のあとも、作業場所や周辺の掃除を慎重に行うことが大切です。
湿った布で拭き取るなどして粉じんを最小限に抑え、二次的な飛散を防ぎます。また、作業の記録を写真やメモで残すと、後から問題が起きた場合にも対応しやすくなります。DIYの段階から廃棄まで、アスベストに関わる作業は常に慎重さを忘れないことが重要です。
まとめ
アスベストは目に見えない危険を持つ建材です。古い住宅ではとくに注意が必要で、DIYやリフォームでの安易な作業は命に関わるリスクがあります。事前の確認、適切な作業、安全な廃棄を徹底することで、安心して住まいをリフォームすることができます。知らずに触れることのないよう、専門家の力を借りることがもっとも安全な選択です。